キャバクラでプロポーズ。

私が都内のキャバクラで勤務していた時の事です。

キャバクラにいらっしゃるお客さんの中には、お店の女の子と本気でお付き合いしたいと考えていらっしゃる方が多数います。

しかし、ほとんどの女の子は仕事はお金の為と割り切っているため、実際にお付き合いされている人はいません。

お給料は頑張った分だけ入ってくるからです。

そのためにも、お店にいらっしゃったお客様と恋人のような雰囲気で接客する子が多くいます。

営業のメールや電話でもそうですが、店内での接客でも恋人のようにお客さんと接している女の子がいます。

だからこそお客さんは自分だけと勘違いをしてしまうのですが…。

そして、お客さんの中にはキャバクラにいらっしゃった時に愛の告白をされる方がいらっしゃいます。

普通の愛の告白はよく聞くかと思いますが、あるお客さんはお店でプロポーズをしました。

そのプロポーズは本格的で、指輪だけではなく婚姻届まで持ってきて行われました。

もちろん、お店の女の子はそのつもりで接客してきたわけではないのでお断りをしました。

しかし、お客さんは酔っ払っている為、プロポーズの失敗を理解するわけではないのです。

その為、プロポーズをしたのは夢かもしれないと勘違いされて、何度もお店の方に来てプロポーズを行っていました。

その度にお断りをしていたのですが、何度も何度もプロポーズに来るので女の子も心が揺れ始めて来ました。

そして、またプロポーズに来た時の事。

いつものように指輪と婚姻届を出してプロポーズをするお客さんに、お店の子は「酔っていない、しっかりしている時に言ってください。」と答えていました。

その瞬間、お客さんは驚いて酔いが覚めました。

そして、今までで一番大きな声で「結婚してください。」とプロポーズしていました。

お店の女の子も「はい。」と答えて涙ぐんでいました。

この時にお店にいらっしゃった他のお客さんはとても驚いていました。

実はこのお客さん、本当はいつも覚えていたそうです。

しかし、どうしても諦めきれなくて覚えていないフリをして何度もプロポーズをしていたそうです。

その後、女の子はお店を辞めました。

普通はお店を辞めるとなると、あまり祝福されずに辞めていくものです。

しかし彼女の場合は、お店の従業員全員でパーティーを開いてお祝いをしました。

お店を辞めてから、彼女はそのお客さんと交際をして結婚しました。

今では2人の子どもと家族で暮らしています。

そして、これ以来お店では覚えていないフリをしてプロポーズをするお客さんが増えました。


PAGE TOP